スノボを始めるきっかけは人それぞれだろう。「友達に誘われて」「何となくノリで」「かっこよく雪面を滑るスノーボーダーに憧れて」etc。
きっかけは何でもいい。新しいことにチャレンジするということ自体、美しいと私は思う。
ただ、「初めてスノボを始める人」に、これだけは知っておいた方がいいということを、ここに記したい。断っておくが、スノボの技術やノウハウなどではない。
「一回スノボをやってみたけど二度とやりたくない…」
そんな結末にならないために、目を通して頂きたい。
■初めてスノボを始める人
■初めてスノボに誘われて雪山に行くことになった人
■スノボを始めたいが踏み出せずにいる人

私は30代で初めてスノボを始めました。スキーなど、他のウインタースポーツにもまったく縁がない状態でした。
一度はプロのレッスンを受けるべし
「教えてあげるからスノボ行こうよ」と誘われた人もいるだろう。
でもその言葉を鵜呑みにしてはいけない。
どれだけスノボ上級者でも、スノボを「教える」プロではない。
一度は必ず、プロのインストラクターによるスノボレッスンを受けることをおすすめする。
スキー場で1時間~1日単位のスノボレッスンを申込むのもよいし、スキー場へ行く前に近隣の屋内スキー場でレッスンを受けてもいい。
繰り返すが、「プロのインストラクターに教えてもらう」ことに意味がある。
レッスンではスノーボードの持ち方、ブーツの履き方、スキー場でのマナーなど、滑る前に知っておくべき知識も教えてくれる。スノボは一歩間違えば自分、あるいは他人に大ケガを負わせる可能性もあるスポーツだ。安全にスノボを楽しむためにも、ぜひレッスンに時間とお金を投資してほしい。

転倒する際にダメージを少なくする「こけ方」を学ぶことも大切!余計なクセをなくし、体の使い方の基礎を教わることは必ず財産になります。
絶対にケツパッドを買うべし
ケツパッドとは転倒した際にお尻への衝撃を和らげてくれるプロテクターだ。
スノボ初心者は、絶対にケツパッドを用意しておいた方がいい。
始めのうちは、絶対に転ぶ。何回も転ぶ。
「お尻のお肉クッションがあるから大丈夫」という考えは今すぐ捨ててほしい。
ケツパッドがある場合とない場合では、スノボを終えた後の体へのダメージがまったく違う。
ケチらずに、事前に購入することをおすすめする。

初めてスノボを滑った日は、お風呂の洗い場にあるイスに腰かけることさえ苦痛でした。お尻の鈍痛、すごく辛かった…

値段は2,000円前後のものから10,000円を超えるものまで幅広くあります。
最初のうちは消耗品と割り切って、安いもので十分!
筋肉痛、臀部の痛みに備えたスケジュールを組むべし
スノボは思っている以上に「体力」と「集中力」を使う。
初めてのスノボの場合は余計な力が入って体の使い方が身についていないので疲れやすい。
そして、後から襲ってくる「筋肉痛」も覚悟をしておかなければならない。
普段使わない筋肉を使った分、翌朝以降、起き上がれないほどの筋肉痛に襲われる。
初心者は何度も転倒するので、臀部(お尻)の痛みも地味に辛い。
学生なら若さで乗り切れるかもしれない。
でも社会人であれば、間違ってもスノボ旅行翌日に大事な会議や仕事を入れるべきではない。
できれば疲労回復のため、もう1日休みを入れられるだけのスケジュールにしておいた方がいい。
スノボ旅行に高速バスを使用する人もいるだろう。長時間バスで移動するにも体力を使うものだ。
「また行きたい」と思えるように、心と体に余裕を持ったスケジュールを組もう。
混雑の少ない平日を選ぶべし
スノボ初心者にとって脅威なのが、ゲレンデにいる人の多さだ。
なぜなら、自分自身が進む方向やスピードをコントロールできないから。
何とか「木の葉落とし」ができる状態になったとしても、人がひしめく狭いコースを弧を描きながら颯爽と滑るなんてことができない。
上級者がスピードに乗って「ザザッ」と通り過ぎていくのも、初心者にとっては恐怖でしかない。
ゲレンデを広く使って、落ち着いて滑るためにも、混雑の少ない平日に訪れることをおすすめする。

密をさけたスノボ旅行にしよう!
スノボウエアの下は脱ぎ着のできる服装にするべし
スノボを滑っているときは、体を動かすので汗をかくほど熱くなる。でも食事や休憩の際は体が冷えて寒く感じるようになる。そのため、スノボウエアの下は温度調節ができるよう脱ぎ着ができる服装がいい。
チャック付きのパーカーやUNIQLOのウルトラライトダウン、薄手のセーターの重ね着がおすすめ。
私は寒いからといって全身にホッカイロを貼ってゲレンデに出て、後悔したことがある。ホッカイロはほどほどに。風邪をひかないよう、ウエアの下の服装にも気を配ろう。
恥を捨てるべし
どんなに社会的地位が高くとも、運動神経が良いという自負があっても、ゲレンデでは「スノボ初心者」であることをさらけ出していこう。
車の運転のような「初心者マーク」を付けるわけではないけれど、自分の低レベルを自覚し、周囲にも知ってもらうことはお互いの安全にも繋がる。
自分のレベルを超えるような上級者コースに行ってはいけない。スピードも方向もコントロールできない初心者が調子に乗って行くと、立ち往生し、間違いなく怒られる。(事故につながるため)
そして、スノボ初心者は無理をして板をつけたままリフトに乗らなくてもよいと思う。
安全のため、ビンディングを片足に付けてリフトに乗ることが推奨されるが、初心者にとってハードルが高く、失敗してケガをすることになり兼ねない。
ただ、板の手持ち禁止のリフトもあるので、その場合は片足を板に付けた状態でバランスをとる練習をしっかりしよう。
疲れる前に休むべし
スノボの練習に一生懸命になりすぎると、時が経つのも忘れてしまうことがあるだろう。
だが、スノボ初心者はこまめに休憩をとったほうがいい。集中力が切れ、どっと疲労が押し寄せた状態になるとゲレンデ上で身動きがとれなくなる可能性もある。
午前中にできていたことが、午後になると疲労で体がいうことをきかず、できなくなる、なんてこともある。
決して無理をしないことが大切。同行者がいる場合も遠慮せずに「休憩したい」と言おう。
上級者とは体の使い方が違うのだ。うまく滑れるようになると、疲れ方も変わってくる。
練習を重ねる努力をするべし
スノボ初体験の1日目は苦行でしかないと思う。転倒してばかりで体は痛いし、自分が情けなくなる。「何でこんなに辛いことをしてるんだろう」と自問自答することもあるだろう。
でも大丈夫。最初にしっかり基礎を学び、感覚をつかめるようになれば、必ず滑れるようになる。
基礎をおろそかにして、自己流を貫こうとすればするほど上達は遠のいていく。
1日目は転ぶのも当たり前。体の使い方を覚える。
2日目は「木の葉落とし」で左右に移動しながら滑り降りることができればいい。
3日目に後ろ向き(山側に体を向けつま先にエッジをかける)の「木の葉落とし」やターンができるようになる。この頃にやっと「スノボって楽しい」と感じるようになる。
「楽しい」という感覚に到達する前に、「もう二度とスノボなんて行きたくない」という状態になってしまう人も多い。私の友人にもいる。でも、せっかくのチャレンジを無駄にするのはもったいない。
大丈夫。必ず滑れるようになる。
30代で初めてスノボを始めた私も、最初の壁を乗り越えられた。信じてほしい。
スノボ初心者が参考になった動画・記事
最後に、イメージトレーニングやスノボに関する不安解消に役立った記事・動画を紹介する。
スノボに関する情報は世の中にあふれているが、初心者目線でよいと感じたものだ。
YouTube「KOYASHOWTIME~旅とスノボといい女~」世界一シンプルなハウツー
タイムスリップできるなら、スノボを始めようとしている過去の自分にこの記事を読ませたい(笑)
最後までお読みいただき、ありがとうございました!